みょうがに含まれている栄養とその効能について解説していきます。
みょうがは、日本で古くから薬用や食用として、さまざまな料理に使われてきました。独特の風味と香りが特徴的ですね。
薬味として使われるほか、味噌汁、サラダ、天ぷらや甘酢漬けなど、幅広い料理に利用され、とくに和食にピッタリな食材です。
今回はそんなみょうがの気になる栄養や効能をご紹介します。
目次
みょうがの栄養と効能 一覧
みょうがに含まれている栄養で注目すべきは、ミネラルの一種であるマンガンです。
マンガンは土壌に多く含まれている成分で、みょうがのほかに、種実類や豆類、野菜類に多く含まれる栄養です。基本的に土に根をはる植物には程度の差こそあれ、マンガンは含まれています。
マンガンは代謝に関わる酵素や抗酸化に関わる酵素の構成成分となり、代謝を促進したり、抗酸化作用を強めたりする効能が期待できます。
また、カルシウムやリン、銅など他のミネラルとともに、骨の健康を維持する効果も期待できます。マンガンを摂取する際は、こうした他のミネラルも摂取するとより良いでしょう。
みょうがには、香り成分のひとつであるαピネンが含まれています。
αピネンは栄養というよりは、みょうがに含まれている精油成分ですね。αピネンはヒノキの香り成分と同じもので、気持ちをリラックスさせたり、集中力を上げたりする効能が認められています。
ちょうど、ヒノキなどの新緑の空気に含まれている成分で、森林浴と同じような効果も期待できます。みょうがにそのような成分が含まれているとはちょっと意外ですね。
またαピネンは、食欲を増進したり、消化を良くしたりする効果、発汗作用、高血圧の予防や改善を促す働きなどもあります。
みょうがに含まれる豊富な栄養のひとつに、ミネラルの一種でもあるモリブデンが挙げられます。
モリブデンはみょうがも含め、すべての動植物が持つ栄養で、人では肝臓や腎臓などに多く存在しています。
モリブデンは、キサンチンオキシダーゼなどの酵素の補酵素として働き、尿酸の生成を促す効能があります。
また、鉄分が不足したときに、肝臓にたくわえらえている鉄の利用を促進して、貧血を予防する効果も期待できます。
みょうがにはビタミンKという栄養も含まれています。
ビタミンKは、血液凝固を促す効能がある栄養で、けがなどで出血した際に血液を固める作用があります。「止血のビタミン」とも呼ばれています。
また、カルシウムが骨に沈着するのを助け、骨の形成を促進する効果もあり、骨粗鬆症の予防にも役立ちます。
ビタミンKは発酵食品の納豆などに多い栄養で、みょうがの他にも、モロヘイヤなどの野菜や海草類にも多く含まれています。
栄養が豊富に含まれているみょうがですが、漢方では生薬としても利用されています。
日本ではあたりまえのようにみょうがを食べていますが、実はみょうがを食用としているのは日本だけだそうです。
中国では古くからみょうがを漢方の生薬として利用しています。みょうがは、カラダを温める作用があり、血行の促進や発汗を促す効能が漢方では期待されています。
また、ホルモンバランスを整える効果があるとされており、月経不順や月経痛時に服用されたりもしています。同じ野菜ですが、国によって使い道は異なるんですね。
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