キウイの栄養とその効果をお伝えします。甘さと程よい酸味がおいしいキウイ。
手軽にスプーンすくって食べたり、ヨーグルトのトッピングやジャムにしたりと、キウイはさまざま方法でおいしく味わうことができます。
そして、ギュッと詰まったキウイの果肉には、健康や美容に欠かせない栄養も含まれています。
今回はそんなキウイの、意外と知られていない栄養や効果をご紹介します。
目次
キウイの栄養とその効果 一覧
キウイにはアクチニジンが豊富に含まれています。
キウイに含まれているアクチニジンは、プロテアーゼと呼ばれるの酵素の一種で、タンパク質を分解する働きがあります。
アクチニジンが肉や魚などのタンパク質を分解するため、消化や吸収を促進してくれます。この働きが胃腸の負担を軽減し胃もたれを予防、胃腸の健康を維持する効果がキウイにはあります。
肉や魚料理の食後のデザートには、キウイで消化をサポートするのが良いでしょう。
アクチニジンはキウイの他に、青パパイヤ、パイナップル、いちじくにも含まれています。
「日本食品標準成分表2015」より (可食部100gあたり)
キウイの栄養には、意外にもバナナの2倍もの量の食物繊維が含まれています。
キウイの食物繊維量は意外と多く、バナナやプルーンを上回る量が含まれています。キウイの食物繊維は、不溶性食物繊維の方が多く含まれています。
便の容量を増やし腸内細菌の餌となる栄養で、腸の環境を整えて便秘を改善してくれます。
また、水溶性食物線維ではペクチン、セルロースを含みます。なかでもペクチンは腸内でゲル状となって便を柔らかくし、腸を刺激して蠕動運動を促す効果があります。
キウイに含まれる食物繊維の割合は、「不溶性2:水溶性1」と、理想に近いため、よりスムーズな排便を促す働きが高くなっています。
「日本食品標準成分表2015」より (可食部100gあたり)
キウイの栄養ではカリウムにも注目です。
キウイに含まれるカリウムは、アボカドやバナナと比較すると劣りますが、生の果物類ではトップクラスで、果物平均値より1.5倍ほど多く含みます。
カリウムの量は劣っても、カロリーについてはアボカドやバナナよりも低くいのがメリットです。
カリウムはミネラルに分類される栄養で、体内の過剰なナトリウムを排泄する働きがあります。ナトリウムがうまく排泄されることで、高血圧の予防やむくみを解消する効能が期待できます。
キウイは輸入もしているため通年出回っていますが、一番の食べごろが12~4月の旬の時期です。せっかくですからこの時期は、カリウムを摂るならキウイがいいでしょう。
キウイの栄養には抗酸化作用をもつ、ビタミンCとビタミンEが含まれています。
この2つの栄養には、ストレスや紫外線などで過剰に発生する活性酸素を除去し、がんや生活習慣病を予防する効果や、肌の老化予防にも有効です。
また、ビタミンCとビタミンEの相乗効果で美肌効果が高まるため、シミやしわ、肌荒れの予防や肌の血色を良くするなどの効果もあります。
病気だけでなくキウイの抗酸化作用やビタミンの働きが、美容面にも働きかけるため、アンチエイジングにも有効です。
キウイには、食後の血糖値の急上昇を抑える効果があります。
これは、食前にキウイを食べるのがポイント。カーボラストやベジタブルファーストと呼ばれるダイエット効果を得るための食事法です。
これはキウイに含まれる食物繊維の働きによるもので、食物繊維が炭水化物に含まれるブドウ糖の吸収を低下させてくれます。
血糖値の急上昇を抑えると、肥満ホルモンとも呼ばれるインスリンの過剰分泌を抑える事ができるためです。ダイエットに限らず糖尿病の予防にもつながります
エネルギー | 水分 | タンパク質 | 脂質 | 炭水化物 | 食物繊維 | ナトリウム |
---|---|---|---|---|---|---|
51kcal | 84.7g | 1.0g | 0.2g | 13.4g | 2.6g | 1mg |
カリウム | カルシウム | マグネシウム | リン | 鉄 | 亜鉛 | 銅 |
300mg | 26mg | 14mg | 30mg | 0.3mg | 0.1mg | 0.10mg |
マンガン | ビタミンA | ビタミンD | ビタミンE | ビタミンK | ビタミンB1 | ビタミンB2 |
0.09mg | 4μg | 0μg | 1.3mg | 6μg | 0.01mg | 0.02mg |
ナイアシン | ビタミンB6 | ビタミンB12 | 葉酸 | パントテン酸 | ビオチン | ビタミンC |
0.3mg | 0.11mg | 0μg | 37μg | 0.31mg | 1.4μg | 71mg |
キウイ(緑肉種 生)の100gあたりの成分表(Tr:微量、-:未測定「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」より)
ドライフルーツにも加工されているキウイは、水分が抜けて程よい酸味があり適度な硬さがやみつきになります。
キウイを間食にすれば、不足しがちな食物繊維が摂れるうえ、ヨーグルトに一晩漬けることで、乳酸菌やそれ以外の栄養も摂ることができます。
キウイのドライフルーツは天日干しだけでなく、レンジでも簡単に作れます。3mm厚にカットしたキウイをクッキングシートに並べ、レンジ(500w)に1分かけたら、裏返して同じようにレンジに1分かけます。これを繰り返して、シートに水分がつかなくなれば完成です。
フルーツは太ると言われていますが、食べ過ぎなければ問題ありません。抗酸化成分やビタミン、ミネラルなどの栄養が豊富なため、1日200g以上を目安に摂ることを進められています。
引用および参考:「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
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