春菊の栄養と効能をご紹介します。春菊はキク科の植物で、春に花を咲かせることから春菊と呼ばれています。
葉や茎が柔らかくなる寒い季節が旬で、お鍋の具材やおひたしとして親しまれている食材です。
春菊は独特な香りと苦みが特徴的で、好き嫌いが分かれる野菜ではありますが、非常に多くの栄養が含まれています。
今回はそんな春菊の栄養と効能についてご紹介していきます。
目次
春菊の栄養と効能
「日本食品標準成分表2015」より (可食部100gあたり)
春菊には注目の栄養成分、β-カロテンが豊富に含まれています。
上のグラフは春菊と主な野菜のβ-カロテン含有量(いずれも生)の比較です。
春菊はモロヘイヤや人参には劣りますが、栄養が高いとされるほうれん草や青汁でおなじみのケールよりも多くβ-カロテンが含まれています。
β-カロテンは体内でビタミンAに変わる栄養成分で、皮膚や粘膜を保護する働きがあり、風邪の予防や肌荒れの予防に効能があります。
茹でることでβ-カロテンの量が2倍になるので、春菊のおひたしやお鍋として食べるのがおすすめです。
春菊にはミネラルの一種であるカリウムが含まれています。
カリウムは体内の余分なナトリウムの排出を促す効能があり、体内の水分バランスを正常に保つ効果があります。
さらに血圧の上昇を緩やかにする作用もあるため、高血圧の予防やむくみの予防に効能があります。
意外にも、春菊にはカルシウムも含まれています。
カルシウムは骨を丈夫にしてくれる栄養のため、子どもの発育にも重要な役割を果たします。
さらに骨粗鬆症の予防、骨折の予防に効能があるため、とくに高齢者や女性にも必要な栄養です。
春菊に含まれている栄養素であるビタミンKは脂溶性のビタミンで、血液凝固や止血作用に効能があります。
さらにカルシウムを骨に定着させ、骨を丈夫にする働きがあるので、骨粗鬆症を予防する効果があります。
カルシウムとビタミンKが一度に摂れる春菊は、とっても効率的な食材であるといえますね。
春菊には葉酸も豊富に含まれています。
葉酸は水溶性のビタミンで、妊娠中や授乳中の女性に必要な栄養素です。
DNAの形成、細胞分裂に深く関わっているため、妊娠初期や妊娠する前に摂取することで、胎児の先天異常のリスクを低下させる効能があります。
また、ビタミンB12とともに赤血球やヘモグロビンの合成を助け、貧血を予防する効果があります。