独特の香りが特徴のパセリは、料理の彩りとして使われたり、風味づけや付け合せなどの脇役として使われたりすることが多いですよね。
しかし、実は栄養面でもとっても優れている野菜なんです。
今回は、意外と知られていないパセリの栄養と効能についてじっくりと見ていきましょう。
目次
ほうれん草の栄養と効能 一覧
「日本食品標準成分表2015」より (可食部100gあたり)
β-カロテンは緑黄食野菜に多く含まれていますが、その中でも人参の次に多く含まれているのがパセリだということをご存じでしょうか?
上の図は、パセリと主な野菜とのβ-カロテン(当量)を比較したグラフです。モロヘイヤや人参は圧倒的な量ですが、パセリはあしたばやほうれん草よりも豊富なβ-カロテンを含む野菜です。
β-カロテンは体内で必要な量だけビタミンAに変わるため、ビタミンAとしての役割も果たしてくれる栄養です。
ビタミンAには粘膜や皮膚を健康に保つ効能があります。また、β-カロテンには抗酸化作用もあるため、動脈硬化など生活習慣病を予防する効能も期待されています。
「日本食品標準成分表2015」より (可食部100gあたり、野菜平均は良好倶楽部調査)
パセリの栄養は、ビタミンC含有量がなんとレモンよりも多いという驚くべき事実!
パセリのビタミンC量は野菜の中でもトップクラスで、野菜平均の3.6倍と大きく上回っています。
ビタミンCはコラーゲンの生成に必要不可欠な栄養です。肌にハリを与え、しわの予防や皮膚や骨を丈夫にしてくれる働きがあります。
また美容面の栄養では不溶性食物線維も豊富。腸内環境を整えるとともに、腸を刺激して便通をうながす効能もあります。便秘は肌荒れの原因にもなることから、便通が改善することで肌荒れの改善や予防にもなります。
ただし、ビタミンCは熱に弱いので、加熱せずにサラダや野菜ジュースにして摂るのがおすすめです。
パセリの栄養に含まれている精油成分は、ピネンやアピオールと呼ばれる成分です。これらには食中毒の予防や口臭を予防する効能があります。
においの強い料理を食べた後には、食後にパセリを食べると口の中がスッキリとします。料理の付け合わせにパセリを使用するのは、理にかなっているんですね。
夏の暑い時期には、食中毒を防ぐためにもお弁当にパセリを入れるのが良さそうです。
パセリが含む栄養には、ビタミンB1、ビタミンB2も豊富です。
ビタミンB1は糖質の代謝を助ける効果、脳や神経の機能を維持する効能がある栄養です。また、ビタミンB2には過酸化脂質の分解を促す効能があり、動脈硬化や心筋梗塞の予防にも適した栄養です。
パセリの栄養にはこの他にも、ビタミンBの種類や量が豊富に含まれています。
「日本食品標準成分表2015」より (可食部100gあたり、野菜平均は良好倶楽部調査)
野菜ではトップクラスの鉄分を含有するパセリ。
パセリの鉄分含有量は野菜平均値を大幅に上回り、2位のよもぎと比較しても圧倒的な量を含んでいます。鉄分の吸収率を高めてくれるビタミンCも豊富なパセリは、まさに鉄分の摂取にうってつけの野菜ということです!
鉄分は赤血球のヘモグロビンとなる材料なので、貧血で悩んでいる方にはぜひ摂ってもらいたい栄養です。また、パセリの栄養で血液に関わるのは鉄分のみならず、止血に関わるビタミンKも豊富に含んでいます。
この他、カリウムも豊富。ナトリウムを体外に排出するだけでなく、食欲不振やイライラの予防、むくみを予防する効能があります。
パセリは栄養豊富ですが、なかなか一度に量を食べられる野菜ではありせんので、なるべく多くの量のパセリが食べられる方法をご紹介します。
パセリの香りを楽しむなら細かく刻んで、オリーブオイルなどと一緒にドレッシングにすると、β-カロテンの吸収率もアップします。
また、豚肉と炒めたり、オムレツに加えたり、ベーコンとパセリのチャーハンなどが挙げられます。
また、余ったパセリは、自宅で乾燥してドライパセリを作ることもできます。
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