パリパリシャキシャキの食感が魅力のレタス。その栄養と効果についてまとめています。
「レタス=食物繊維」のイメージが強いですが、実はレタスの食物繊維はさほど多くはなく全体の95%が水分です。各栄養の含有量は量は少ないですが、バランスが優れています。
また、サニーレタスや、ロメイン、グリーンカールと種類が豊富ですが、種類によって栄養価も異なります。それぞれ食感にも違いがあるので、その日の気分やメニューに合わせて選ぶのもいいでしょう。
今回は、レタスの栄養と成分についてや、どのような効果があるのか、また、レタスとキャベツの栄養の比較もご紹介しています。
目次
レタスの栄養と効果 一覧
レタスに含まれている主な栄養素のレーダーチャート
エネルギー | 水分 | タンパク質 | 脂質 | 炭水化物 | 食物繊維 | ナトリウム |
---|---|---|---|---|---|---|
12kcal | 95.9g | 0.6g | 0.1g | 2.8g | 1.1g | 2mg |
カリウム | カルシウム | マグネシウム | リン | 鉄 | 亜鉛 | 銅 |
200mg | 19mg | 8mg | 22mg | 0.3mg | 0.2mg | 0.04mg |
マンガン | ビタミンA | ビタミンD | ビタミンE | ビタミンK | ビタミンB1 | ビタミンB2 |
0.13mg | 20μg | 0μg | 0.3mg | 29μg | 0.05mg | 0.03mg |
ナイアシン | ビタミンB6 | ビタミンB12 | 葉酸 | パントテン酸 | ビオチン | ビタミンC |
0.2mg | 0.05mg | 0μg | 73μg | 0.20mg | 1.2μg | 5mg |
レタス(生)の100gあたりの成分表(Tr:微量、-:未測定「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」より)
レタスに含まれている栄養をレーダーチャートで表してみました。主な栄養素を15種類ピックアップして作成しています。また、下にあるのは成分表です。
レタスは葉酸の割合が高い野菜です。その他、ビタミンやカリウム、食物繊維なども含んでいます。
カロリーと糖質は低いのがレタスの特長です。ボリュームに加え食感も良く食べごたえがあるので、ダイエット中には最適な野菜と言えるでしょう。
レタスには多くの種類があり、各栄養に多少の差がみられます。とくにサニーレタスにはアントシアニンが含まれています。
レタスには葉酸やビタミンKが比較的多く含まれています。
葉酸の主な効果は、胎児の先天性の異常を防ぎ、貧血の予防をしてくれます。とくに、妊娠の前と妊娠中には必要とされる栄養で、胎児の健康な発育には重要です。
ビタミンKは「止血のビタミン」とも呼ばれる栄養で、出血した時に血を止める役割をします。ケガや手術だけでなく生理や出産をする女性にはとても重要な働きをします。
レタスの葉酸だけでは貧血の予防効果は低いので、B12や鉄分、タンパク質を含む牛肉と一緒に摂るのがおすすめです。牛肉をレタスで包んで食べるとさっぱりといただけます。
レタスはサポニンを含みます。
サポニンは植物の根、葉、茎などに含まれるポリフェノールの一種で、苦みやエグみなどの元となる成分です。レタスの芯を切った時に切り口からでてくる白い液体が、サポニンです。
サポニンの抗酸化作用が、体内のコレステロールの除去や、血栓のもととなる過酸化脂質の生成を抑制する効果があります。また、肝臓や腎臓の機能を高めたり、食欲を増進するなどの効果も期待できます。
サポニンは芯の部分に多く含まれているので、芯は捨てずに刻むなどして食べましょう。
レタスで注目すべきは点は、含有量は低いものの栄養のバランスが優れているところです。
レタスは抗酸化作用をもつβ-カロテンや、ビタミンCやE、その他、造血作用のある葉酸や炭水化物の代謝を促すB1等のB群も含みます。
さらに、骨粗鬆症予防に効果のあるカルシウムやマグネシウムといったミネラルなど、量が少ないながらも数多くの栄養を含む野菜です。
ビタミンCは肌にハリを与えるコラーゲンを生成したり、メラニン色素の生成を抑制してシミやソバカスを防ぐ美肌効果があるのです。免疫力を高める効果もあるので、風邪の予防にも有効と期待されています。
ビタミンEには血流を良くする作用がるので、肌の新陳代謝を高め肌荒れの予防に効果があります。
β-カロテン、ビタミンC、Eは、ともに抗酸化作用を持つ栄養。活性酸素を除去して、見た目の若々しさだけでなく体の中からも老化防止に作用して、アンチエイジング効果を発揮します。
レタスにはカリウムや、量は多くはないですが食物繊維も含ます。
カリウムはミネラルに分類される栄養で、細胞内外の浸透圧を調節する効果があります。ナトリウム(塩分)を排出して、高血圧の予防やむくみを解消する効果があります。
食物繊維は便秘を解消し、便とともにカラダに不要な老廃物を排出してくれます。便秘を解消することで、さらにむくみへの効果を高め、肌荒れも防ぐことができます。
レタスは意外と歯ごたえ食べごたえのある野菜です。サラダにして先に食べることで食べ過ぎを防ぐこともできるので、ダイエット中にはおすすめです。
レタスとキャベツの主な栄養素を比較したのレーダーチャート
レタスの栄養と比較されやすい野菜に、キャベツが挙げられます。
レタスとキャベツの比較では、上の図を見てのとおり栄養面で優れているのはキャベツで、特にビタミンCやカルシウム、食物繊維量の割合が高くなります。
ただし、β-カロテンはキャベツよりもレタスの方が優れています。
分類、食感や味にも違いがありますね。一玉の重さはレタスが約400g、キャベツは1.5kgほど、カロリーと糖質量もキャベツが上回り、含まれる栄養の違いから効果や効能も異なります。
レタスとキャベツを比較してきましたが、どちらも様々な観点で優れています。どちらかに偏って食べるのではなく、組み合わせたり日替わりで摂っていくのがベストな食べ方です。
引用および参考:「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」
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