にんにくの芽の栄養とその効能をお伝えします。
にんにくをスーパーなどで目にしたり、実際に食べたりする機会はよくあると思います。しかし、にんにくの芽を飲食店で食べる機会はあっても、自宅で調理は多いとはいえないのではないでしょうか。
にんにくの芽はにんにくからでる芽ではなく、にんにくが花をつけるために伸ばす茎「花茎」と呼ばれる部分のことです。そのため「茎にんにく」とも称されています。
あまりメジャーとは言えないにんにくの芽ですが、実際は非常に栄養価が高く、にんにくよりもにおいが抑え目で、料理にも使いやすい食材です。
様々な栄養を含んでいますので、それぞれの効能を紹介していきたいと思います。
目次
にんにくの芽の栄養と効能 一覧
にんにくほどではないにしても、にんにくの芽にも臭いはあります。その臭いもとになる成分が「アリシン」です。
アリシンはビタミンB1と反応することで、疲労回復、滋養強壮の効果や効能を発揮します。そのため、ビタミンB1たっぷりの豚肉と相性が良いのです。
また、免疫力を高める効能もあるので、がん予防にも役立つといわれています。殺菌作用もあり様々な菌に対して抗生物質として働くことが認められています。
さらに、血行促進効果により、冷え性や動脈硬化、血栓の予防にも効果的とされています。
アリシンはにんにくの方が多く含むので、疲労を感じている時はにんにくと一緒に使うのもおすすめです。
にんにくの芽には豊富な食物繊維が含まれています。
食物繊維が体にいい影響をもたらすことは、一般的にもよく知られていることだと思います。
そんな食物繊維の中でもにんにくの芽は、不溶性の食物繊維が非常に多く、この不溶性食物繊維は腸内環境の改善やデトックス効果があります。便秘の改善や代謝を高める効能を持つので、肥満予防にも効果があると言われています。
逆に、にんにくには水溶性の食物繊維が多く、こちらは血糖値の急上昇を抑える効果があると言われています。
にんにくが淡色野菜である一方、にんにくの芽は緑黄色野菜なので、「βカロテン」が多く含まれています。
このβカロテンは体内でビタミンAに変わる栄養で、目や皮膚、粘膜の健康維持に役立ちます。皮膚の炎症や色素沈着の改善、いわゆる美肌効果があると言われています。
また、活性酸素を除去する効能もあるので、抗酸化作用が期待できます。
つまり、アンチエイジング効果が得られることになります。美肌効果やアンチエイジング効果は女性にはうれしい効能ですね。
にんにくの芽の葉酸は、にんにくより多く含まれています。葉酸は妊娠前後に摂取すると非常によいとされている栄養です。
葉酸はDNAの形成、細胞の再生に欠かせない栄養素なので、妊娠初期に多めに摂取することで、神経管欠損症などの胎児の先天性奇形を予防する効果が認められています。
また、妊娠中、授乳中に葉酸を多めに摂取することで胎児や赤ちゃんの正常な発育に効果があると言われています。葉酸は正常な血液を作る要素でもあるので、貧血の予防・改善といった効能も持っています。
そして、にんにくには含まれていないビタミンKも含みます。
この栄養は止血作用があるため、出血した場合の止血にとても重要な働きをします。そのため、生理や出産を経験する女性には特に大切な栄養です。
ビタミンKは油炒めには弱いのでスープや水餃子の具にするのがおすすめです。