ザワークラウトに含まれている栄養と効果について解説していきます。
ドイツの伝統的な発酵食品であるザワークラウトは、独特な味とさわやかな酸味が特徴的です。アクセントとして、ソーセージやホットドック、じゃがいもなどの付け合せに利用されています。
味の好みは分かれるところですが、根強いファンも多く、家庭でも作れる手軽さを兼ね備えています。
今回はそんなザワークラウトについて、どんな栄養が含まれており、どのような効果や効能があるのかをご紹介していきます。
目次
ザワークラウトの栄養と効果
さて、ザワークラウトの栄養や効果・効能をご紹介する前に、ザワークラウトとは何かについて解説します。
名前は聞いたことあるけれど、いまいち正体が分からないという方も多いのではないでしょうか。
ザワークラウトとは、キャベツを千切りにして塩や香辛料を混ぜ、数日間発酵させたものです。ドイツの伝統的な発酵食品です。
原料はキャベツですが、発酵させることで栄養面でもただのキャベツとは異なります。そうした点も踏まえて以下で詳しく解説していきます。
ザワークラウトで最初に注目すべき栄養は乳酸菌と食物繊維です。
ザワークラウトはキャベツを千切りにして塩や香辛料を加えて発酵させたものですが、その発酵過程で乳酸菌が増殖します。
乳酸菌は200種類以上もの種類がありますが、全ての乳酸菌に共通するのは腸内環境を整える効果です。乳酸菌の乳酸が腸内の悪玉菌を減らし、腸内細菌のバランスを整えます。
腸内細菌のバランスが整うことで、便秘を改善する効能が期待できます。また、ザワークラウトの原料であるキャベツには、食物繊維も含まれており、こちらも乳酸菌と同様、腸内環境を整える効能が期待できます。
乳酸菌と食物繊維のWパワーが期待できるため、便秘でお困りの方には頼もしい食材ですね。
ザワークラウトで次に注目すべき栄養はビタミンCです。
ザワークラウトの原料であるキャベツにはビタミンCが豊富に含まれています。これはちょっと意外ですね。
ザワークラウトはキャベツが発酵したものですが、キャベツが発酵する過程で、ビタミンCが新たに生成されます。つまり、原料であるキャベツよりもザワークラウトの方がより多くのビタミンCを含みます。ビタミンC含有量としては、淡色野菜でトップクラス、みかんよりも多い水準となります。
ビタミンCは、ストレスに対抗する副腎皮質ホルモンの合成を促す作用があり、ストレス対策に一定の効能があります。また、強い抗酸化作用を持っているため、老化防止(アンチエイジング)効果なども期待できます。
ザワークラウトにはビタミンUという栄養も含まれています。これは原料であるキャベツに含まれる成分ですね。
ビタミンUはキャベツの汁から発見されたビタミン様物質の一つで、キャベジンとも呼ばれます。
ビタミンUは胃液の分泌を抑え、胃の粘膜を保護する効能が期待できます。胃の粘膜を保護することから、十二指腸潰瘍の予防にも役立ちます。
ビタミンUはキャベツのほか、アスパラガス、レタス、セロリなどに多く含まれています。
ザワークラウトの原料であるキャベツにはカリウム、カルシウム、ビタミンB1といった栄養も含まれています。ただし、含有量はさほどではありません。
カリウムとカルシウムはミネラルに分類される栄養で、細胞内外の浸透圧を調整する効果、骨や歯を構成する働きなどがあります。
ビタミンB1には炭水化物をエネルギーに変える効能があり、疲労や倦怠感の軽減などが期待できます。
カリウム、カルシウム、ビタミンB1はいずれも含有量がさほどではないため、効果や効能に関しても限定的になります。一応、こうした栄養素も含まれているんだということだけ押さえておいて下さい。
ザワークラウトは豊富な栄養に加えて、ダイエットにもおすすめの食材です。
原料となるキャベツはもともとカロリーが低いですが、発酵したザワークラウトはキャベツよりも低カロリーとなります。発酵の過程で乳酸菌が糖質やタンパク質をエサにするため、その分カロリーが減ります。
ただでさえ低いカロリーがより低くなるのは嬉しいですね。さらに、ザワークラウトには乳酸菌や食物繊維が豊富に含まれているため、便秘を解消する効能が期待できます。これもダイエットには嬉しい効果ですね。
食べ過ぎを気にする方もいますが、酸味のある食材なのであまり多くは食べれないですね。ただ、多少なりとも塩分が含まれていますので、塩分のとりすぎには注意して下さい。
また、豊富に含まれているビタミンCは熱に弱い栄養です。加熱するとせっかくのビタミンCが逃げてしまうのでご注意下さい。
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