パリッとはじける歯ごたえが魅力のソーセージ。
忙しい時でも手軽に調理できるソーセージは、朝食の定番メニューです。歯ごたえに加え食欲をそそるスパイスの香りは、子どもから大人まで大人気です。
ラテン語で「塩漬けして貯蔵された肉」という言葉から名付けられたソーセージは、遥か3500年前にエジプトで生まれ、長きに渡り保存食として人々の生活を支えてきました。
今回はソーセージの栄養とその効果についてご紹介します。
牛・豚・鶏などの肉を使って作るソーセージには、動物性タンパク質が含まれています。
タンパク質は血液や骨、筋肉、皮膚など成長や健康維持に関わり、カラダに必要不可欠な栄養素です。
タンパク質が不足すると疲れやすくなったり、肌荒れやむくみ、気分が落ち込んだりとあらゆる面に支障が出ます。
特にダイエットをしている人はつい野菜ばかり食べてしまいがちですが、なるべく動物性と植物制の高タンパク食品もバランスよく摂るようにしましょう。
豚肉を使うソーセージは、ビタミンB1が多く含まれています。
ビタミンB1は、パンやご飯などの糖質をエネルギーに変える成分として私たちのカラダに欠かせない栄養素です。
また、疲労物質である乳酸を体内に溜まりにくくしてくれる効果もあるため、疲労回復にはうってつけの食材でもあります。
脂質やタンパク質をエネルギーに変えてくれる効果があるビタミンB2。
体内に取り込んでしまった脂肪を燃焼させるには、ビタミンB2の働きは欠かせません。その働きから、ダイエットにも効果的であるとされています。
また「発育のビタミン」とも呼ばれ、皮膚、髪、爪など健康な細胞の再生や、成長の促進に関わります。
さらにソーセージは、ナイアシン、パントテン酸などを含み、ビタミンB群が豊富な食品です。
ソーセージに含まれるナトリウムは、血圧の調整や摂取した栄養素を全身に運ぶ働きを持っています。
また、細胞の浸透圧を調節する作用があるため、ナトリウムを過剰摂取すると細胞から水分が流れ出て、体内のバランスが崩れてしまいます。
その結果、高血圧や動脈硬化などの成人病を引き起こす恐れがありますので、ナトリウムの取り過ぎには注意しましょう。
ソーセージには鉄分も含有されています。
鉄分は血液中の赤血球を作り、全身に酸素を送る役割をもっているため、貧血予防や改善に必須の栄養素です。
鉄分はタンパク質やビタミンCと一緒に摂取するとより吸収率が上がるため、高タンパクのソーセージは貧血予防におすすめの食材です。
ソーセージは、お肉が原料なので脂質も含まれています。
脂質は、炭水化物より効率のいいエネルギー作りをしてくれます。また、適度な脂質の摂取は便秘や肌荒れの予防にも効果があります。
運動不足や加齢による基礎代謝が低くなっている方は、食べ過ぎると肥満の原因となりすが、適量の摂取や運動を良くする方にとっては効率よくエネルギー源となってくれます。
エネルギー | 水分 | タンパク質 | 脂質 | 炭水化物 | 食物繊維 | ナトリウム |
---|---|---|---|---|---|---|
328kcal | 52.3g | 12.1g | 32.0g | 1.4g | 0g | 700mg |
カリウム | カルシウム | マグネシウム | リン | 鉄 | 亜鉛 | 銅 |
170mg | 5mg | 12mg | 200mg | 0.6mg | 1.4mg | 0.05mg |
マンガン | ビタミンA | ビタミンD | ビタミンE | ビタミンK | ビタミンB1 | ビタミンB2 |
0.03mg | 2μg | 0.3μg | 0.4mg | 8μg | 0.36mg | 0.12mg |
ナイアシン | ビタミンB6 | ビタミンB12 | 葉酸 | パントテン酸 | ビオチン | ビタミンC |
3.3mg | 0.14mg | 0.6μg | 1μg | 0.48mg | 4.2μg | 30mg |
ウインナーソーセージ(ゆで)の100gあたりの成分表(Tr:微量、-:未測定「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」より)
馴染み深いソーセージですが、ウインナーとの違いは何かと聞かれると戸惑ってしまいますよね。
「ソーセージ」はスパイスを効かせた豚や牛のひき肉を腸に詰めて燻製にした保存食品。一方、羊の腸を使って詰めたものを「ウインナー」と呼んでいました。
今では人工ケーシングが増えたので、太さで名称を変えています。直径20mm未満を「ウインナー」、20~36mm未満を「フランクフルト」と呼びます。
引用および参考:「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」