ぶりの栄養と効能をご紹介します。寒い季節に旬を迎え、冬の味覚としてもおなじみのぶり。
大きさによって呼び方が変わる出世魚で、地方によってさまざまな呼び方があります。代表的なものにはワカシ、イナダ、ワラサ、ハマチなど。
青魚のなかでもとくに濃厚な味わいがあり、刺身にしたり照り焼きにしたりと食べ方を選びません。
今回は、そんなぶりの栄養と効能について。青魚のなかでもトップクラスの栄養を誇るぶりの魅力に迫ります。
目次
ぶりの栄養と効能 一覧
ぶりの身、とくに血合い(血液が集中して赤黒くなっている部分)にはタウリンが豊富に含まれています。
栄養ドリンクに配合されていることが多いタウリンには「ホメオスタシス」があります。
ホメオスタシスは恒常性を意味し、正常な状態で維持するということをあらわす言葉です。
たとえば血圧が高い方には血圧を下げる働きを、内臓が弱っている方には内臓の働きを活性化する働きをします。このように、身体を健康的で正常な状態に保つのがタウリンの効能なのです。
POA(パルミトレイン酸)は、主にナッツ類に含まれている成分ですが、実はぶりにも豊富に含まれています。
POAは(パルミトレイン酸)は、脳内の血管に入り込めるという特徴があります。脳内の血管に入り込んだPOAは、血管の細胞壁を修復したり強化したりするための栄養になります。
そのため、POAを豊富に含むぶりを食べることで、脳の血管を強くして、脳梗塞や脳卒中といった病気の予防につながります。
POAは(パルミトレイン酸)は不飽和脂肪酸(n-9系)の一種の良質な脂質です。ぶりの他には、くじらや馬油、アジなどにも含まれています。
魚の脂肪に多く含まれているDHA(ドコサヘキサエン酸)は、ぶりの主要な栄養です。
DHAは記憶力や集中力を向上させて頭をよくする栄養として知られていますが、実は中性脂肪を低下させて血液をサラサラの状態に保つ効能もあります。
また、ぶりにはDHAと同様の働きをみせるEPA(エイコサペンタエン酸)も豊富に含まれていることから、動脈硬化など血管系の病気が心配な人にはとくにおすすめの食材です。
DHAとEPAは同時に取ることで相乗効果を発揮します。焼き魚にすると脂が落ちてしまうので、DHAやEPAといった栄養を得るには、ぶりをお刺身や煮物で食べるのがおすすめです。
ぶりの栄養にはビタミンB群の一種、ナイアシンも含まれています。
ナイアシンは三大栄養素の代謝に関わる補酵素ですが、中でも脂質や糖質の代謝を促進して、エネルギーの生成に関わります。
また、皮膚や粘膜などの細胞の生まれ変わりを促して炎症を防ぎ、健康に保つ効能もあります。
この他にも、ぶりには葉酸とともに貧血予防に関わるビタミンB12や、皮膚の健康を保ち白髪予防に関わるビオチンなどのビタミンB群も含んでいます。
良質なタンパク質も、ぶりには含まれています。
タンパク質は三大栄養素の一つで、皮膚や臓器、筋肉など私たちのカラダをつくる大切な栄養です。
効能としては、タンパク質はエネルギー源にも使われますが、免疫力の向上にも関わります。また、ぶりには三大栄養素の代謝を促したり、美肌効果のあるビタミンB群、肌のうるおいに必要な脂質も含むめ、体力のアップや健康な肌を維持する働きも期待できます。
ぶりに含まれるアミノ酸はバランスが良くアミノ酸スコアも100となっているため、ぶりは良質な食品です。
ぶりの栄養には、ミネラルの一種カリウムも含まれています。
カリウムの効能には、過剰なナトリウムの排出を促す働きがあります。
尿や汗とともに体内の余分なナトリウムを排出することで、カラダのむくみの改善や予防、高血圧のリスク軽減に働きます。
また、カリウムにはナトリウムを排出するだけに限らす、体内でお互いのバランスを整え、筋肉を正常に保つ効能もあります。
このふたつのミネラルバランスが良い状態でいることで、筋肉の収縮が正しく円滑に行われます。
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