食品・食材魚・魚介類 一覧たらこ栄養効能
たらこcod-roe

たらこの栄養と効能とは? - 明太子との違いもご紹介

たらこの栄養と効能

たらこに含まれる栄養とその効能についてお伝えします。たらこは、ぷちぷちとした食感と特有の旨みが人気の海の幸です。

たらこは、主にスケトウダラというたらの卵を塩漬けにしたもので、「たらの子」という意味で名前がつけられています。ちなみに冬の鍋に最適な白子は真鱈の精巣です。

ご飯のお友や酒のつまみとして食べるのはもちろん、パスタなどの料理にアレンジするなど、さまざまな調理法で愛されていますね。

今回は、そんなたらこに含まれている栄養や成分、効能を解説していきます。また、多くの人が疑問に思っている明太子との違いもご紹介していますので、そちらもあわせてご覧ください。

たらこにはどんな栄養や成分が? - グラフで確認してみよう!

たらこの栄養成分のグラフ

たらこの主な栄養素のレーダーチャート

エネルギー 水分 タンパク質 脂質 炭水化物 食物繊維 ナトリウム
131kcal 65.2g 24.0g 4.7g 0.4g 0g 1800mg
カリウム カルシウム マグネシウム リン 亜鉛
300mg 24mg 13mg 390mg 0.6mg 3.1mg 0.08mg
マンガン ビタミンA ビタミンD ビタミンE ビタミンK ビタミンB1 ビタミンB2
0.04mg 24μg 1.7μg 7.1mg Tr 0.71mg 0.43mg
ナイアシン ビタミンB6 ビタミンB12 葉酸 パントテン酸 ビオチン ビタミンC
50.0mg 0.25mg 18.0μg 52μg 3.68mg 18.0μg 33mg

たらこ(生)の100gあたりの成分表(Tr:微量、-:未測定「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」より)

上の図はたらこに含まれる栄養素をグラフで表したものです。ぱっと見るだけでも豊富な栄養がいくつもあるのが分かりますね。下はたらこの成分をまとめた表です。

たらこで特に注目なのがタンパク質。次いでビタミンB1などのビタミン類、ミネラルでは亜鉛やナトリウムが豊富に含まれています。意外に多いのが、葉酸やビタミンC、そして脂質やカリウムです。

タンパク質が豊富なのでたらこのカロリーは「100g中104kcal」ほどありますが、脂質も糖質も少ないため高タンパクで低糖質の食品です。

以下では、たらこの栄養と効能をご紹介しています。

良質なタンパク質の効能 - 体組織を作るために欠かせない栄養

輪切りの焼きたらこ

たらこには、良質なタンパク質が豊富に含まれています。

たらこのタンパク質は「アミノ酸スコア:100」と、必須アミノ酸がしっかりと含まれている良質なものです。

タンパク質は、体のありとあらゆる臓器を作るために必要な主要栄養素のひとつ。毎日適量のタンパク質を取ることで、健康で丈夫な体を作ることができます。

生命活動に必要なエネルギー源、筋肉をつけるのにも必要な栄養ですが、タンパク質は免疫力の向上、体力のアップの効果や効能もあります。

特に成長期のお子さんは不足しないように、食事管理を行うことが大切です。

たらこにはビタミンB1も - 炭水化物の代謝に必要な栄養

お茶碗によそった白米とたらこ

たらこを食べるとビタミンB1を摂取ことができます。

ビタミンB1は、体内で炭水化物を糖に代謝する上で欠かせない栄養です。

たらこや明太子と相性が良い、ご飯やパン・パスタなどの炭水化物には、消化不良にならないためにもビタミンB1を多く摂ると効果的です。

また、ビタミンB1には脳や神経の機能を維持する効能もあるので、不足するとめまいや手足のしびれが起きることも。

ビタミンB1を含む食品は、魚介類のなかではたらこ(100g中:0.75mg)がトップ。その他にも、うなぎの白焼き、いくらやすじこにも含まれています。

上では触れていませんが、ナイアシンやパントテン酸といった栄養も含んでおり、これらも魚介類のなかではトップクラスを誇る量です。

三大栄養素の代謝に必要で、ホルモンや抗体を合成する効能や胃腸の働きや皮膚の健康を維持するのにも有効な栄養です。

ビタミンEも豊富 - 効能は高いアンチエイジングのチカラ

小鉢に入れたたらこ

たらこには、ビタミンEも豊富に含まれているのはご存じでしょうか?

ビタミンEは抗酸化作用を持つことで知られる脂溶性の成分で、アンチエイジングに対する効果や効能の高さに注目が集まっています。

健康的な若々しさを保つためにも、ビタミンEを適度に摂ることは大切です。

さらに血行を促進する効能もあるので、血行不良による冷え性やなどでお悩みの方にもおすすめです。血色を良く見せる作用もあるので、表情も若々しく見せられるでしょう。

たらこにはカリウムも - むくみや足のけいれんの解消に効能あり

potassiumを表すボード

たらこには、カリウムも含まれています。

カリウムは、体内の水分保持量を適切に保つために必要な栄養で、むくみが気になる人におすすめです。体内の余分なナトリウムを尿や汗とともに排出する働きがあり、高血圧の予防や効能があります。

また、足がつりやすい人はカリウム不足の可能性があるため、積極的に摂るようにしましょう。特に、塩分過多になりやすい食生活を送っている方は、意識してカリウムを摂るようにしましょう。

たらこはたらの卵を塩漬した食品ですからナトリウムも多く含まれています。ナトリウムを排出するカリウムが含まれていますが、塩分の摂りすぎには注意です。

たらこに含まれるミネラルでは亜鉛も豊富。多くの酵素の補酵素になる栄養で、タンパク質の合成、細胞の新生、味覚障害の予防などの効能があります。

タウリンも豊富 - 肝臓の機能をサポートする栄養

たらこのスパゲティーかいわれ添え

たらこには、タウリンも含まれています。

最近では栄養ドリンクにも含まれていることでも有名な成分、タウリン。肝臓の機能をサポートする効能があるため、お酒をたくさん飲む方には積極的に摂ってほしい栄養と言えます。

アミノ酸の一種でもあるタウリンには、悪玉コレステロールを減らす効能もあるため、血液をサラサラにする働きがあります。また、タウリンは血圧を下げる効能もあることから、高血圧が心配な方にもおすすめです。

たらこは塩分が多いので、お酒のおつまみでは同じくタウリンを含む、牡蠣やイカなども一緒に食べるのがいいでしょう。

見た目もそっくり!たらこと明太子の違いとは?

お皿に盛った明太子

たらこと明太子は、おなじスケトウダラの卵から作られています。

このふたつの違いは製法や調味の仕方です。塩漬けにしたものをたらこ、唐辛子を使った調味料に漬けこみ熟成させたものを明太子と呼んでいます。

明太子では、たらこにはないカプサイシン、β-カロテンなどの栄養を得られます。明太子にはゆず昆布を加えたものもあり、各メーカーで風味が異なるのも特徴です。

たらこも明太子も塩分やコレステロールを多く含む食品です。ついつい食べ過ぎてしまう食品なので、一日30~50g程度にしましょう。

引用および参考:「日本食品標準成分表2020年版(八訂)

関連コンテンツ

関連記事