たけのこに含まれている栄養と効能を探っていきます。寒い冬に土の中でエネルギーをたっぷりと溜めて、春に顔を出してくれるたけのこ。
その成長は早く、10日ほどで竹になってしまうともいわれています。春から初夏にかけて食卓にのぼり、たけのこを食べると元気になれる秘密があります。
今回は、たけのこに含まれる栄養と効能についてご紹介します。春の味覚であるたけのこにはどのような栄養があるのか、さっそく見ていきましょう!
目次
たけのこの効果と効能 一覧
「日本食品標準成分表2015」より (可食部100gあたり)
たけのこには亜鉛という栄養が豊富に含まれています。
上のグラフはたけのこと野菜平均との亜鉛の含有量を比較したものです。たけのこが野菜平均よりも多くの亜鉛を含んでいることが分かります。
亜鉛はミネラルに分類される栄養で、酵素の成分となる働きがあります。酵素とはタンパク質の一種でカラダにはなくてはならない物質です。
また、亜鉛には味覚を正常に保つ効能があります。亜鉛は、味の判断をする味蕾(みらい)という器官を作る働きをします。
たけのこにはパントテン酸という栄養も豊富に含まれています。
グラフはたけのこと野菜平均とのパントテン酸含有量を比較したものです。たけのこには多くのパントテン酸が含まれていることが分かります。
パントテン酸はビタミンB群に分類される栄養で、以前はビタミンB5とも呼ばれていました。
パントテン酸は、3大栄養素の代謝に関わり、エネルギーを生み出す効能があります。また、抗ストレス作用のあるホルモンを分泌を高める効果もあるため、ストレス対策にも有効です。
たけのこに含まれる栄養で注目すべきは食物繊維です。
たけのこには、食物繊維の中でも不溶性食物繊維であるセルロースが豊富に含まれています。
セルロースとは不溶性食物繊維の一種で、ブドウ糖が鎖状に結合したものです。セルロースは腸内で水分を吸収してふくらみ、腸内にある有害物質を排出する効能があります。
また、腸内のぜん動運動を促し、排便をしやすくすることから便秘対策にも有効です。
たけのこを茹でてカットした時に、中に白いかたまりのようなものがついていますよね。この正体はチロシンという成分です。
チロシンはアミノ酸の一種で、疲労回復やストレスの緩和、脳を活性化してやる気や集中力を高めてくれるなどの効能があります。
また、代謝や自律神経をコントロールする甲状腺ホルモン、皮膚や毛髪の黒色色素であるメラニンの原料になります。
たけのこにはアスパラギン酸という栄養も含まれています。
アスパラギン酸はうまみ成分を持つアミノ酸の一種です。名前の通り、アスパラガスに多く含まれており、たけのこや豆類、サトウキビにも豊富に含まれています。
アスパラギン酸は、疲労回復や体液のバランスを整えるなどの効能があります。また、アスパラギン酸には尿の合成を促進する効果もあります。
たけのこにはアミノ酸の一種であるグルタミン酸も含まれています。
グルタミン酸は、昆布や白菜、トマト、イワシやチーズなどにも含まれている栄養成分で胃や腸を保護してくれる粘膜を形成し、消化吸収を促進する効果があります。
また皮下脂肪や内臓脂肪をつきにくくしてくれるので、体脂肪が気になる方におすすめです。
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