ちくわの栄養と効能

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ちくわの栄養と効能は?

ちくわの栄養と効能

ちくわ(竹輪)に含まれている栄養と効能を解説していきます。

魚のすり身を棒に巻き付けて焼き上げたちくわは、古く日本人に愛されていきました。「豊橋の竹輪」、「出雲の野焼き」など名産品も数多くありますね。

今回のテーマはちくわ。私たち日本人にとっては身近な食材ではあるけれど、どんな栄養や成分が含まれていて、どのような効能があるのか知らない人も多いのではないでしょうか?

グラフや写真を交えて詳しくご紹介していきます。

ちくわに含まれている栄養や成分をザックリ見てみよう!

ちくわの主な栄養成分のレーダーチャート

ちくわに含まれている主な栄養成分

エネルギー 水分 タンパク質 脂質 炭水化物 食物繊維 ナトリウム
119kcal 69.9g 12.2g 2.0g 13.5g 0g 830mg
カリウム カルシウム マグネシウム リン 亜鉛
95mg 15mg 15mg 110mg 1.0mg 0.3mg 0.03mg
マンガン ビタミンA ビタミンD ビタミンE ビタミンK ビタミンB1 ビタミンB2
0.03mg Tr 1.0μg 0.4mg 0μg 0.05mg 0.08mg
ナイアシン ビタミンB6 ビタミンB12 葉酸 パントテン酸 ビオチン ビタミンC
0.7mg 0.01mg 0.8μg 4μg 0.04mg - 0mg

焼き竹輪の100gあたりの成分表(Tr:微量、-:未測定「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」より)

まずは、ちくわにどのような栄養が含まれているのか、大づかみで把握していきましょう。

上の図はちくわに含まれている主な栄養素をグラフで表したもので、下は成分の一覧表です。グラフを見ますとナトリウムが多く含まれていますが、注目すべき栄養はタンパク質です

ちくわにはタンパク質が多く含まれています。これはちょっと意外な栄養素ですね。タンパク質については、後ほど詳しく解説していきます。

また、鉄分もやや多く含まれています。脂質が低く、糖質、カロリーもさほど多くないことも分かります。以下では、より詳しいちくわの栄養と成分、そして効能の解説をしていきます。

良質なタンパク質が摂れる - 筋肉などカラダの主成分になる効能

筋肉質な男性の画像

ちくわで最も注目すべき栄養はタンパク質です。上のグラフでもタンパク質が豊富に含まれていることが分かりますね。

タンパク質は、筋肉や臓器、皮膚、爪、髪などカラダの主成分となる効能があります。また、免疫力の根源である免疫グロブリンや酵素の原料となる働きがあります。筋トレやダイエットなどボディメイクをしている方には必須の栄養素となります。

タンパク質を多く含む食品として肉、魚、チーズ、大豆などが挙げられますが、肉やチーズはタンパク質が多く摂れますが、脂質も多く摂れてしまいます。

その点、ちくわは脂質がかなり少ないですので、良質なタンパク質を効率よく摂ることができます。また、魚と違ってパッケージ化されており、そのまま食べるだけですので、簡単できますね。手軽さも一つのポイントだと思います。

女性に必須な栄養素、鉄分も含まれる - 鉄欠乏性貧血を予防する効果

笑顔でこちらを向いている女性

ちくわで次に注目すべき栄養は鉄分です。ちくわには鉄分も豊富に含まれています。

鉄分はミネラルに分類される栄養素で、鉄欠乏性貧血を予防する効能、エネルギー産生に必要なATPの生成に関与するなどの働き、肺で酸素を取り込んで全身の細胞に酸素を供給する効果などがあります。

鉄分は体内で吸収されにくい栄養素です。食事から摂取された体内吸収率は15%ほどと考えられています。月経のある女性は特に鉄分が不足しやすいので、ちくわなどから手軽に摂取したいですね。

鉄分はちくわのほか、レバーしじみひじき湯葉納豆などに多く含まれています。

ナトリウムが豊富に - 細胞間の浸透圧を調整する効能

細胞の浸透圧をイメージした画像

ちくわにはナトリウムが豊富に含まれています。上のグラフを見ても含有量が非常に多いですね。

ナトリウムは、カリウムとともに細胞間の浸透圧の調整を行う効能があります。細胞の外側にナトリウムが内側にカリウムが存在し、互いに引き付けあうことで浸透圧を調節しています。

ちなみに、ナトリウムは食塩の状態で摂取されます。ナトリウムを摂りすぎると浸透圧が高くなり、高血圧や動脈硬化を引き起こす可能性が高くなります。ナトリウム(塩分)の摂りすぎには注意してください。

ちなみに、通常の食事をしている分には問題ありませんが、大量に汗をかくなど、ナトリウムが不足するとカラダがだるくなったり、食欲が低下することがあります。

ビタミンB12 - 血液中のヘモグロビンの合成を促す効能

ビタミンB12のイメージ

ちくわにはビタミンB12も含まれています。タンパク質や鉄分、ナトリウムと比較すると含有量はさほどではありません。

ビタミンB12は、「赤いビタミン」と呼ばれ、葉酸とともに赤血球のヘモグロビンの合成を促す効能があります。また、神経細胞内の脂質や核酸の合成に働き、神経系を正常に保つ効果が期待できます。

ちなみに、食品中のビタミンB12はタンパク質と結合しているため、ちくわなどの水産加工品、肉類、魚類、チーズなどに多く含まれています。

子供にも「ちくわ」はおすすめ!- その理由とは?

ちくわのきゅうり巻きが入ったお弁当

ちくわの栄養と効能を見てきましたが、ちくわは大人に限らず、子供にもおすすめの食材です。

成長期の子供には欠かせないタンパク質がお手軽に

ちくわをお子さんにおすすめする理由としてタンパク質が挙げられます。

タンパク質は筋肉はもちろん、臓器や皮膚、髪の毛、骨、血液、ホルモン、酵素、免疫物質など体を作る細胞の主成分となります。体をつくる成長期の子供には欠かせない栄養ですね。

また、ちくわにはタンパク質は含まれていますが、脂質や糖質はさほど含まれていません。肉やチーズなどと比べ、不要な脂や糖質を摂りすぎることがない食材です。また、パッケージ化されているため、手軽に食べられるのも魅力の一つですね。

子供にはいつから食べさせて大丈夫?

さて、一口で子供と言いましても何歳ぐらいから、ちくわを食べさせても大丈夫なのでしょうか?

子供の成長速度にもよりますが、離乳食完了期間の生後1歳以降が一つの目安となります。ちょうど歯が生え始めて噛む力がついてきた時期ですね。ちくわは噛みちぎりにくい食材ですので、生後1歳未満ではまだ早いような気がします。

また、1歳以降でも食べにくそうであれば、控えたほうが良いですね。無理してまで食べさせる食材ではありません。

また、赤ちゃんにちくわを食べさせるには、窒息のリスクを避けるために、細かくみじん切りにして少しずつ食べさせて下さい。塩分がやや多めですので、味付けは無しでそのままが良いですね。

商品によっては卵白や小麦が使われているものがありますので、アレルギーの心配もあります。パッケージの裏を見てどんな食材が含まれているのか確認しましょう。

引用および参考:「日本食品標準成分表2020年版(八訂)

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