ビーツは、ロシアの伝統料理であるボルシチによく使われている赤カブです。
まるで火のように鮮やかな赤色であるため、日本では火焔菜(かえんさい)とも呼ばれています。
今回はそんなビーツの栄養と効能についてご紹介します。
目次
ビーツの栄養と効能
「日本食品標準成分表2015」より (可食部100gあたり)
ビーツには、ミネラルの一種である栄養素カリウムが含まれています
ビーツ(生)の100gあたりに含まれるカリウム含有量は460mgで、野菜でも豊富な含有量を誇ります。ほうれん草には劣りますが、かぶやトマト、レタスよりも豊富にカリウムが含まれていることが分かります。
カリウムはミネラルに分類される栄養で、体内の余分なナトリウム(塩分)を体外に排出する働きがあります。そのため、むくみの解消に効果があります。
また、血圧の上昇を抑えてくれる作用もあるため、高血圧の予防にも効能があります。
ビーツに含まれるナトリウムは、生命活動の維持に必須のミネラルです。
ミネラルは細胞機能の維持には欠かせない栄養で、筋肉や神経を正常に保つ働きがあります。
体内で不足すると細胞の機能に影響を及ぼしますが、普段の食生活の中で十分な量を摂取できるため不足することはほとんどありません。
むしろナトリウムを摂りすぎると高血圧や腎疾患、心疾患を招く可能性があります。そんなときはカリウムを一緒に摂ることをおすすめします。カリウムには余分なナトリウムを排出する働きがあります。
ビーツにはマグネシウムの栄養が多く含まれています。
マグネシウムにはカルシウムとともに歯や骨を形成する働きがあり、骨粗鬆症の予防に効能があります。
また、カルシウムとともに神経を安定させることで、イライラの解消にも効果的です。
マグネシウムはビーツのほか、アーモンドやがんもどき、落花生、玄米などに多く含まれています。
ビーツに含まれているナイアシンはビタミンに分類される栄養素です。ビタミンB3とも呼ばれています。
ナイアシンは熱に強い栄養ですが、水溶性という弱点があるので、スープまでしっかり飲めるような調理方法に工夫する必要があります。
また、ナイアシンにはアルコール成分を分解してくれる働きがあるため、二日酔いの予防に効能があります。
お酒を飲まれる方は、ナイアシンを積極的に摂取することをおすすめします。
ビーツにはパントテン酸も含まれています。
ビーツなどに含まれているパントテン酸はビタミンに分類される栄養素で、血液中の善玉コレステロールの合成を促す作用があります。
また、悪玉コレステロールを減らし、動脈硬化予防にも効能があります。
ビーツにはベタシアニンというポリフェノールの一種が含まれています。
ポリフェノールの中でも、とりわけ強い抗酸化作用を持っているベタシアニンは、ガンの予防に効能があります。
また、体内の活性酸素を取り除く働きがあり、老化を防いでくれる効果もあります。
ビーツにはベタインという成分が含まれています。
ベタインはアミノ酸に分類される栄養成分で、肝臓に脂肪が蓄積するのを防ぐ働きがあります。
また、肝臓の機能を高めてくれる作用があり、肝硬変や脂肪肝の予防に効能があります。
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