ソース(中濃タイプ)の成分と栄養についてまとめています。
中濃ソースはとんかつやアジやイカなどのフライ、たこ焼きやお好み焼きといった粉もんと相性抜群のソースです。
イギリス発祥のソースですが日本人好みに改良され今に至ります。現在はウスターソースや中濃、濃厚、お好み焼きソース、ご当地ものなど数多くのタイプが販売されています。
東日本では甘さとスパイシーさがほど良いとろみのある中濃ソースが主流ですが、西日本ではサラッとしたウスターソースが一般的だそうです。
今回は中濃ソースに含まれる主な成分と栄養、ソースの種類なども併せてご紹介します。
目次
中濃ソースの成分と栄養 一覧
中濃ソース に含まれている主な栄養成分
エネルギー | 水分 | タンパク質 | 脂質 | 炭水化物 | 食物繊維 | ナトリウム |
---|---|---|---|---|---|---|
131kcal | 60.9g | 0.8g | 0.1g | 30.9g | 1.0g | 2300mg |
カリウム | カルシウム | マグネシウム | リン | 鉄 | 亜鉛 | 銅 |
210mg | 61mg | 23mg | 16mg | 1.7mg | 0.1mg | 0.18mg |
マンガン | ビタミンA | ビタミンD | ビタミンE | ビタミンK | ビタミンB1 | ビタミンB2 |
0.23mg | 7μg | 0μg | 0.5mg | 2μg | 0.02mg | 0.04mg |
ナイアシン | ビタミンB6 | ビタミンB12 | 葉酸 | パントテン酸 | ビオチン | ビタミンC |
0.4mg | 0.04mg | Tr | 1μg | 0.18mg | 5.8μg | 0mg |
ソース(中濃)の100gあたりの成分表(Tr:微量、-:未測定「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」より)
上の図は中濃ソース100g中に含まれている主な成分と栄養15種類のレーダーチャート、下は一覧表です。
ソースの注目成分はナトリウムで、食塩相当量にすると5.8gになります。その他に、炭水化物やカリウム、鉄分なども含まれています。
意外なのは脂質の少なさでしょうか。「100g中0.1g」と非常に少ない含有量です。見た目の色と濃厚な味のため、脂質が多いと感じてしまいますね。
以下では、ソースの成分と栄養をご紹介していきます。
ソースは見た目の濃い色ととろみで、合成添加物を使用しているようなイメージがしますが、多くのメーカーが合成添加物を使用していません。
だからこそ、何の材料を使うとあんな色ととろみがでるの?という疑問もあるかと思います。実はソースの原材料には野菜と果物、スパイスをふんだんに用いて作られいます。
各メーカによって多少の違いはありますが、主な原料には玉ねぎやトマト、リンゴやミカン、ニンニクやセロリなどの野菜や果物に、オールスパイスやクローブ、胡椒やナツメグ、フェンネル、タイム、セージなどの香辛料が使われています。
製造方法は野菜と果物を煮込んで裏ごしして、香辛料や調味料で味を調えて熟成させれば完成です。
ソースに感じられる甘みとうま味、スパイシーさが感じられるのは、このように多くの食材が使われているためです。また、とろみは、熟成の過程で下に溜まった澱(おり)と呼ばれるもので、原料の野菜や果物の線維です。
ソースの成分や栄養に多いのがナトリウムです。
ナトリウムの摂りすぎは良くありませんが、適切な量であれば体に大切な役割を果たします。
細胞外液の浸透圧の維持に、筋肉や神経の興奮を抑え機能を正常に保ちます。摂りすぎればむくんだり腎臓に負担をかける原因に、反対に不足すると倦怠感や食欲不振などの症状が現れます。
だだし、日本人は摂りすぎる傾向なので不足を心配する必要はないでしょう。余分なトリウムを排出するためにも、カリウムを含む食品を一緒に摂ったり、出汁やお酢を利用して減塩料理を作るのがおすすめです。
ソース100g中のナトリウム量2300mgは食塩相当量にすると5.3g、これは小さじ1杯弱(食塩小さじ1杯=6g)になりますが、一度の食事で100gも使うことはないでしょう。ソース大さじ1杯(18g)はナトリウム0.9gと1gにも満たないので、通常の食事内容であればソースでナトリウムを摂過ぎる心配はないでしょう。
近年は、各社で減塩タイプが販売されています。従来のものと比較すると50%もカットしている商品もありますので、塩分が気になる方は試すのもいいかもせれませんね。
ソースの原料にはお酢が使われていますが、その割合は約30%を占めるほどだそうです。ソースのあの酸味は、お酢によるものだったんですね。
お酢にはクエン酸や酢酸などの成分や栄養が含まれていますので、食欲を増進させる効果や疲労を回復する効能が期待できます。
また、お酢の役割は味だけでなく、防腐や殺菌などの働きもしています。と言っても、開封後は常温ではなく冷蔵庫に必ず保管してください。
ソースにはたくさんの野菜や果物、スパイスが使われています。
アリシンを含む玉ねぎやリコピンが含まれるトマト、カリウムを含むリンゴなど、栄養豊富な食材に加えて、カラダを温めたり食欲増進、発汗を促がす成分を含む世界4大スパイスの胡椒やシナモン、ナツメグ、クローブなども含まれています。
ただ、一度に食べる量は限られているので、ソースで効果や効能を期待するのは難しいですが、体に良い成分を含む食材がたくさん使われていることを知りながら食べるのは、気分良く食事ができるのではないでしょうか。
ソースの糖質やカロリーも気になるかと思います。
ソース一食分のカロリーや糖質量は大して多くはありませんが、ソースをかける料理に注意が必要です。
ソースと相性の良い料理は、串揚げやとんかつ、コロッケなどのフライ、さらにお好み焼きやたこ焼き、焼きそばなどの粉もんと、高カロリーで高糖質なものばかりです。
上記の料理ばかり食べていると生活習慣病のリスクが高くなるので、副菜もしっかりと摂りいれるようにしましょう。
ソースには、ウスター、中濃、濃厚(とんかつ)などの種類がありますが、これらはすべてウスターソース類に分類されます。
基本は上記の3種類で、粘度の違いで分けられています。ウスターソースはサラッとしていて、とんかつソースとも呼ばれる濃厚ソースはとろみがあります。中濃はこの2つの中間にあたるソースで、とろみ、甘さ、スパイシーさのバランスがよく活用範囲の広いソースです。
また、ご当地グルメがあるように、ソースにもご当地ものがあります。その地域の好みに合わせたソースなので、甘みやとろみなどに違いがありますので、比べてみるのもいいですね。
引用および参考:「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」
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