舞茸に含まれる栄養と効能について解説していきます。独特の食感が魅力の舞茸
しいたけやしめじなどと同じく、舞茸は秋の味覚の代表格です。炊き込みご飯にお鍋に、天ぷらと味にクセはないのに、うまみがたっぷりのきのこです。
舞茸はカロリーが低い食品で、100gで16kcalしかありません。天ぷらはカロリーが高くなりますが、調理次第で低カロリーでも満腹感を満たすことができる万能な食材です。
今回は、そんな舞茸の栄養や効能についてご紹介します
目次
舞茸の栄養と効能 一覧
舞茸の栄養には-グルカンと呼ばれる食物繊維の一種が含まれています。
食物繊維は、水溶性と不溶性の両方を含んでいます。腸を刺激して排便を促すため、腸内をきれいにする効能があります。
β-グルカンは、含まれている食品によって効果が異なりますが、舞茸のβ-グルカンは腸内環境を整えて便秘解消の効能があります。
β-グルカンは不溶性と水溶性があり、含まれる食品で異なります。水溶性食物繊維は大麦(もち麦)に多く含まれていて、舞茸は不溶性食物繊維となります。
健康食品として使用されているβ-グルカンの多くが、きのこ由来となるそうです
舞茸にはエルゴステロールが豊富です。
エルゴステロールは、紫外線(日光)に当たるとビタミンDに変化する栄養(前駆体)で、しいたけなどのきのこ類に多く含まれています。
ビタミンDは、カルシウムやリンの吸収を促すため、骨や歯を丈夫にする効能があります。骨の強度を高める作用があり、骨の形成を促進するのに必要な栄養です。
しいたけや松茸などのきのこ類に含まれていて、きのこは天日干しにするとビタミンDを増やすことができます。
また、きのこだけでなく人も日光に当たることで、体内のビタミンDを増やすことができます。
舞茸はナイアシンを豊富に含み、きのこ類の中でもトップクラスの含有量です。
ナイアシンは補酵素として酵素と協力し合い、3大栄養素(タンパク質、脂質、炭水化物)の代謝を促す作用や効能があります。
ナイアシンには、皮膚や粘膜など細胞の生まれ変わりを助け、皮膚や粘膜の健康を維持する効能があるため、肌荒れの予防にも効果があります。
また、アルコールの代謝を促進する働きもあるため、二日酔いや悪酔いを防ぐ効能もあります。
舞茸には舞茸特有成分の「MD-フラクション」が含まれています。
MD-フラクションには、ナチュラルキラー細胞やマイクロファージなどの免疫機能を活性化させる効能があります。
免疫力を高めるとともに、がんの転移を抑制する作用があります。肺がんや肝臓がん、乳がんなど、がんの改善効果が期待されています。
「MD-フラクション」とはβ-グルカンのことです。β-グルカンはきのこ類に含まれていますが、なかでも舞茸のβ-グルカンががんの抑制効果が高いと、注目されています。
舞茸から抽出した成分の効果を知らべた順に「A、B、C、D」と付け、4番目「D」の成分に最も高い効果があることが分かりました。そして「D」に舞茸の「M」を付けて「MD-フラクション」と名付けられています。
「M(マイタケ)D-フラクション」は、β-グルカンを生成して抽出し、世界中でがんの治療に用いられています。
ちょっと安めで固い牛肉でも、舞茸を使えば柔らかくジューシなーお肉に変身させることができます。
舞茸には、タンパク質を分解する酵素エンドペプチダーゼが含まれています。この酵素がお肉の線維を壊して、柔らかくしてくれます。
ちぎった舞茸に水をかけ、牛肉などの肉類にまぶし、ラップで包んで2時間ほど冷蔵庫で保存。後はお肉を焼き、ちぎった舞茸も炒めて食べられます。これでお肉と舞茸の栄養が一緒に摂れます。
最も効果的なのはみじん切りにした舞茸とお水とお肉を、ラップやビニール袋に入れて漬ける方法です。
この酵素の働きを利用したお肉を柔らかくする方法は、パパイヤやパイナップルなどのフルーツ、大根おろしや玉ねぎ、ヨーグルト、塩麹などでも活用できます